3度目の緊急事態宣言がいよいよ発令される運びとなりました。
『緊急事態宣言』シリーズがよくわからなくなってきた人向けの関係図まとめ。
— あいうち (@Aiuti01) April 22, 2021
過去作から最新作までの流れを視覚化しました。 pic.twitter.com/xHGXsfPTuT
なんと2021年になっても現役です。すごいなボン・マルシェ!!
百貨店という業態の発明者アリスティッドとマルグリットのブシコー夫妻は、 1852年にパリの「マガザン・ド・ヌヴォテ(流行品店)」である「ボン・マルシェ(「安い」という意味)」の権利を買い取り、実質上の経営者となりました。
「マガザン・ド・ヌヴォテ」は当時新しいタイプの商店で、「ヌヴォテ」つまり女物の布地などの流行品を販売する衣料品店でした。(飛田,2016,p13)
なんと信じられないことに、高級なイメージのある百貨店は「安い」を売りにしたところから始まっていたんですね。
この業態のフランス語でのつづりは ” magasin de nouveauté “
nouveautéを画像検索してもまったく女物の布地が出てこないので若干不安ですが話を進めましょう。
- 百貨店は顧客の利便性を最も追求したお店だった
まさかの高級店ではなく某激安の殿堂のような名前でスタートした百貨店。

たまの旅行でいくぶんにはこの値引き交渉が醍醐味だったりもするんですけどね。(どうせ高いんだけど)
やっぱり日常で買い物するなら値札がついていたほうが便利なわけです。
また、定価を明示しない場合はいまのPS5のように品薄な商品は当然希少品として値段が上がります。逆に言えば、お店としては信用を重視して利益を捨ててでも定価販売をしているわけです。


昔おもちゃはハローマックに売っていたみたいに、
生地と服は19世紀には別々のところで売っていたんですね。
これを「生地部門」と「服部門」とし、同じお店の中に置いたと。
今ではなじみすぎて「部門」店なら専門店ってことじゃないの??という感じがしますが、
専門店しかなかった時代背景を考えると、
部門制によって色んなものがひとつの店舗で買える百貨店という表現はまったく矛盾しないんですね。



こうして百貨店はブシコー夫妻のお店だけでなく、
一つの新しい業態としてあっという間に確立されていくんですね。
ボン・マルシェの新館オープンが1872年なので、その前にはルーブルもプランタンもサマテリーヌも開業しています。すごいパクられ速度です。
よほどボン・マルシェは盛況だったのだろうなあと推察できます。
百貨店業界にとってブシコー夫妻は間違いなく偉人ですね。
このあと世界にもすさまじい勢いで百貨店業態は広まります。
イギリスにおいては「ホワイトレー」が1863年にロンドンに創業され、
1890年前後に、実際上の百貨店の性格をもつようになりました。
(略)
そのほかドイツやデンマークでは1880年代に、ベルギー、オランダ、スイスなどには1890年代に百貨店が出現しています。
カナダのトロントでも、1869年に衣料品店を買収した「イートン」が、1880年代には百貨店化しています。(飛田,2016,p15)
ということで、あっという間にイギリスどころか北米大陸まで進出してしまいました。
実は日本が初めて参加したことで有名なパリ万博が1867年なんですね。ちょうどサマテリーヌも出来てブイブイ言わせてるときです。
本にも書いていないので私の妄想ですが、パリ万博で世界中からフランス見物に来た人たちが「これはすごい!!」と百貨店を見て自国に持ち帰ったのではないかなと思っています。
(ちなみに、Wikipediaのボン・マルシェの頁には、全く逆で「ブシコー夫妻のボン・マルシェ百貨店における派手なショーウィンドウと大安売りの季節物で客を呼び込む手法は、パリ万国博覧会を参考にしたと言われている。」と書かれています)


それにしてもこの華やかな雰囲気!!
出発が顧客重視の安売り店だったとは驚きですが、この頃からの上質な空間を百貨店は受け継いでいるのですね。
いつかボン・
マルシェにも、プランタンにも、サマテリーヌにも行ってみたいものです。
ということで、調べて分かったことは、
百貨店は、もともと専門店でしか売っていなかった、なかなか買えないアイテムを上質・安価で開放的に販売するお店として始まったということです。
言われてみれば、今でもエムアイカードなどハウスカードを使うと言うほど高くないんですよね。
百貨店。意外とコスパが高いのです。
サービスカウンターのサービス、めちゃくちゃ充実してますしね。

定価販売どころか定価以下販売が当たり前になってしまった現代となっては、なかなか私たちのニーズとはマッチしないなという部分もたくさんありますが、気軽に入れる上質な空間はやはり大きな魅力。
ぜひ今日の百貨店業界にも、黎明期の精神を思い出してさらに顧客への利便性を高め頑張って頂きたいなと思います。百貨店だいすき!
最後にテンションの上がる千疋屋のゼリー。