今日はニンテンドー3DSの「逆転裁判5」について私のレビュー・感想を書いていきたいと思います。
(※ストーリーについてのネタバレなし)
いやー逆転裁判シリーズ。
いきなり脱線のものすごく古い話なのですが、ゲームボーイアドバンス版の1が出たときに
当時すでにレトロになりはじめていたAAキャラ(ギコとか八頭身モナーとか1さんとか)で作られたパチモンのFlashゲームがありまして、私はそれで知りました。

当時のそれは「異議あり!の音声なし」「1話途中までしか遊べない」というものだったんですね。音声はともかく、途中までしか遊べないのは体験版としては当たり前なんですが。
こちらのFlashゲームは「音声は本家版から盗用」「1話すべてが遊べてしまう」と完全に問題点しかないアウトなやつだったのですが、私にとってはシリーズと出会えた貴重なきっかけでした。
そんなこんなで(?)人気ゲームシリーズとなった逆転裁判ですが、
1,2,3とゲームボーイアドバンスで発売されたあと、DSで4が発売されたことを最後にナンバリング・シリーズは長らく途絶えていました。そして6年という長い沈黙を破り発売されたのがこの「逆転裁判5」なのです。
▼作品情報
ジャンル | 法廷バトル |
---|---|
対応機種 | ニンテンドー3DS iOS |
発売元 | カプコン |
人数 | 1人 |
メディア | 3DSカード ダウンロード |
発売日 | 2013年7月25日 [iOS]2014年7月9日 [Android]2017年7月27日 |
対象年齢 | CERO:C(15才以上対象) |
売上本数 | 38.9万本[40] |
1.ここが面白い
- シリーズの魅力が健在&さらにパワーアップ
こちら完全に褒め言葉です。
実はこの逆転裁判シリーズ、前作の4でまあ色々ありまして、本当に色々ありまして、
それでシリーズの続編が作られなくなる事態となってしまいました。エラいことです。本当に。
ちなみに私は4も結構好きだったのでなかなか辛かったです。

そしてこの画面写真でお伝えできているかと思いますが、グラフィックがパワーアップ。
しかも逆転裁判らしいキャラクターデザインは活かしながらも、なんとキャラクターはすべて3DCGで描かれているんですね。なので動く動く!!!
時代に合わせてしっかりアップデートをしている印象で、正直なところ5をやったあとに1-4をやると少し野暮ったい印象すら受けます。そのぐらいニュー・スタンダードを作り出せているなと感じます。
- 変なヤツらがいっぱい出てくる
その期待は一切裏切られず、今回も個性的な方々が大集合します。
しかも前述の3DCGで動く動く。
1話から出てくるこの子は気分悪くなるたびにヒマワリで酸素吸入します。
ライバル検事も動きに動きます。
個性的な皆さまのアクションをぜひぜひお楽しみください。
- いちいちしょうもない空気感も健在
逆転裁判5で新たに登場する「お約束要素」もあり、プレイしているとどんどん5の世界に引き込まれます。
- 逆転裁判4のストーリーをうまく昇華してくれた
とはいえシリーズを進めていく以上、4の話を完全になかったことにも出来ないのでうまく立て直さなければいけません。それを見事にやってくれたというのがこの5です。
4で登場したキャラクターも再登場。
そしてものすごい勢いでガン見して言いがかりをつける特殊能力「みぬく」も復活です。
昇華という言葉がまさにふさわしいかと思いますが、今回の5の登場によって4の内容も報われたのかなと思う部分があります。
キャラクターの魅力もそれぞれとても引き出されていて、4が好きだった私としては大満足です。逆に4をプレイして5をプレイしていない方がいたらぜひ遊んで頂きたいなと思います。それぐらい素晴らしい!
- 追加ダウンロードコンテンツ(DLC)が面白い
水族館で起こる「どうぶつ系逆転裁判」です。これが面白い!!
通常のシナリオ1本分ぐらいのボリュームはありますので、まあ単なる分割販売かなと思って購入頂ければ楽しめると思います。欲を言えば800円値上げして最初から入れて欲しかったような気も…
PS3版ジョジョで痛い目を見たので追加DLCはそんなに好きじゃないんですが、これはアリです。
2.ここはクセある
- いつもの逆転裁判
良くも悪くもいつもの逆転裁判です。目新しさはとくにありません。
これまたいつも通り、何回も何回も遊ぶジャンルのゲームではないです。- ちょっと手堅く置きにいった感はある
- クオリティが高いアニメパート
二ノ国でもそうだったのですが、3DCGのクオリティが上がりすぎた結果わざわざアニメパートを挿入する意味がよく分からなくなってしまいました。ふつうにゲーム内で展開してくれたらよかったのになと思うのがひとつ。
もうひとつは、逆転裁判の大事なところってインタラクティブ性だと思うんですよね。
登場人物と同じ目線で、若干無理のあるトリックをムジュンを突き付けることの繰り返しで暴いていく。小気味よいポポポポ…というSEと共に表示されるメッセージをポチポチとボタンを押して進めていくのも、ゲームのひとつの楽しみではないかと思います。
PS版リメイクのクロノトリガーにアニメパートが挿入されたときの気持ちが似ているかもしれません。
このアニメパートは別にわざわざ入れる必要もなかったのでは?と思ってしまいます。
とはいえ別に雰囲気を崩しているというわけではなく、アニメーションが好きな方にはたまらない出来かと思います。クオリティは高いです。
3.まとめ評価
逆転裁判を立て直す仕事を見事に成し遂げてくれた秀作が逆転裁判5です。
この5が2013年に発売された後、大逆転裁判が2015年、逆転裁判6が2016年、大逆転裁判2が2017年、そして来月2021年7月には「大逆転裁判1&2」もNintendo Switchで発売。
今に続くシリーズをもう1度盛り上げてくれたのは間違いなくこの「逆転裁判5」。
そしてその実績に違わぬ面白さです。
「昔は逆転裁判好きだったけど、今1,2,3を遊んでもストーリー知ってしまっているしのめり込めないなあ…」という方にお勧め。これが待望の新ストーリーです。
3DSのほかiPhoneやAndroidでもプレイできますので、ぜひ遊んでみて下さいね。